小川 茉里
(MARI OGAWA)
Managing Director
10年にわたり、コロンビア・エクアドルでの市場開拓や南米進出に関連する様々なプロジェクトに携わっています。
日本企業の新規案件から参入後の事業立ち上げ、戦略構築とその実行、現地パートナーの発掘と業務提携、認証手続きとその交渉までサポートしてきました。
一つの小さなアイデアから、その実行を通して中長期的な課題を抽出し解決の端緒を見出すこと、また稀少な生物多様性が残る当地とクリエイティブな日本の技術の組み合わせを考えることが好きです。
ポリシー
ラテンアメリカ独立の父シモン・ボリバルは、「エネルギーのない所に功績は光らない。強さのない所に徳はなく、勇気のない所に栄光はない」と言いました。
多くの日本企業にとって新しい「栄光」の兆しは未知の国での展開にあると感じています。一方、ビジネス環境が発展途上で地の利もない土地で突き当たる課題も数多く、「興味はあるが、スペイン語人材がいない。遠くてイメージがわかない」と敬遠されることも事実。
新しいフロンティアに立ち止まる弊害は、具体的に何なのでしょうか。
経験上、結論に至る材料となる情報の欠如がほとんどです。
一から法令を読み、「この方法なら合法的にビジネスできる」と確信し、関係機関に掛け合って解決する。初めて実施する案件はほぼケースバイケースなので、逆境に感じてもやり方次第で何とでもなってきました。
客観的なデータを提供すれば、オリジナリティのある戦略につながる。
そして、必要なのは現地に拠点があり、生の情報を提供し、五感をフルに活かして得た「直感」を「確信」に変えていくきっかけを作る存在。情報の空白地帯を埋める存在。「触媒」としてのコンサルティングなのではないか。
「海外進出のステップは、こうあるべき」といった従来の枠は、当地にはないと思います。
むしろ柔軟で、臨機応変に進められる企業が向いていて、その意味で当地参入の難易度は案件毎に異なるのでしょう。
とはいえ、毎回「今回はうまくいくだろうか」とドキドキします。クライアントの望む結果を出して終わりなのではなく、「クライアントの挑戦する舞台として、コロンビア・エクアドルが本当にふさわしいのか」はやってみないとわからないから。
でも、コロンビア人の思いやり、他社への底知れぬ優しさ、アジアに対する尊敬の念に何度も救われてきました。
「コロンビアがこんなに魅力的な国とは思わなかった」と言われたとき、やってよかったと痛感します。
ビジネスをツールに、コロンビア人のチャーミングな部分を伝えていくことも私のミッションだと思っています。
立命館大学国際関係学部卒業後、メキシコ留学を経てコロンビア共和国ハベリアナ大学人文学部国際関係研究科修士号取得。
主な実績として、コロンビア・エクアドルでのスマート農業調査、中南米の認証制度分析、大手アグリビジネス企業の南米市場への参入に関するプロジェクト等