衝撃的な辛さのハバネロ 色素ポテンシャルの高さでコロンビアの次なる輸出品目となるか
辛みもさることながら、フルーティーな香りが特徴の唐辛子ハバネロ。
メキシコ発祥ですが、コロンビアでもコルドバ、マグダレナ、ボリバル、バジェデルカウカ、ラ グアヒラで生産量の87%を占める(標高2,000メートル迄であれば栽培可能)、新たな輸出産品として関心が高まっています。
当地アグロ経済紙アグロネゴシオ(2022年9月14日付)によると、ブラジルとメキシコのハバネロサンプルとの比較実験が実施され(重量、辛味、ミネラル量などの要素を評価)、最も重量のあった品種はコロンビア産(1ハバネロあたり 15.99 g)であり、水分量が最も少ない(脱水実験)ことも判明しました。
ミネラルの濃度に関してはブラジル品種(0.1534g)が圧倒したものの、コロンビア種は143.7190 マイクログラムという最高量のカロテノイド (果物・野菜などに多く含まれる天然色素成分。吸収されると血液の循環によってさまざまな臓器中に運ばれ、抗酸化性など栄養素を含む可能性が指摘されている) を記録。同紙によるとカロテノイドは唐辛子に特徴的な赤色色素だけでなく、バクテリアなど害虫対策にも有効であるそうです。
コロンビアのハバネロは未だ国内でも栽培が知られず、細々と中央アジアアゼルバイジャンの8つのスーパーマーケットチェーンと直取引している程度だそう。しかし、ブラジル産よりもカテノロイドが高い傾向があることがわかり、今後天然色素由来の化粧品の色素、染色等の用途を目的とした栽培が強化されるかもしれません。また、唐辛子としての食品用途も可能性は広がり、オリーブオイルと掛け合わせた調味油や香辛料、漬物等コロンビア産ハバネロが市場に出回る日も近くなりそうです。