<コラム>コロンビア バジェ・デル・カウカ県で陸生蘭の新種を発見

蘭はコロンビアの生物多様性の象徴であり、国花に指定されている。森林をはじめ湿度の高い場所で育ち、5月の花としても国民に親しまれている。
当地で品種登録されている4,270種のうち1,572種が固有種で(世界第一位)、274種がさまざまな地域に分布しているほか、パナマ国境に接するダリエン地峡では一鉢100万円の幻の蘭が植物学者の垂涎の的となっている。

2021年、コロンビア国立大学の学生たちがバジェ・デル・カウカ県内で茎の細長い、約40個の小さな白い花を咲かせ花卉の一種を発見し、今年に入り陸生蘭の新種であることを突き止めた。
(研究者たちは、オーストラリアの蘭の専門家であるポール・オーメロッド氏から科学的な見解を求めたという。)
その過程で2年間、ベレンの森にある25平方メートルの実験圃場でこの種を評価し、その個体数を150から現在では300近くまで増やした。
学名ミクロキルス・リオパレンケンシス(Microchilus riopalenquensis)と名付けられた陸生蘭(写真参照)は、海抜2,000メートル以下の森林や比較的腐葉土の多い場所など、湿度の高い場所で育つ。入手した場合、乾燥を防ぐための手入れが必要である。

いうまでもなくこの種は環境と生物多様性の指標となりうるもので、生態系を研究する上でも有益な発見となった。
学名登録後、さらに植物学的知識と、科学的な進歩が期待されるほか、個人的にはこの地域での他の新種を発見する可能性にわくわくするニュースとなった。

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