バジェデルカウカ県おこめサミット実施報告!

皆さん、こんにちは! あっという間に2月も半ば。

1月はメデジン(カリから車で運転、コロンビアの大きさにしびれた)に行き、戻った途端ボゴタとトリマに出張。6年ぶりにボゴタのきさらぎ祭(日本人学校の文化祭)に顔を出しました。一時間ほどしか滞在しなかったのですが、行きに軽い気持ちでトランスミレニオ(専用道路を走るBRT)に乗ったら日曜の朝の混雑っぷりに驚きました。ボゴタを離れ、カリに引っ越して6年。あれだけ乗りこなしていたのに私もヤキがまわったもんです・・・。それでも行きは気合でトランスミレニオ→アリメンタドールと乗り継ぎたどり着いたけれど、リュックに貴重品を入れていたこともあり帰りはくやしいタクシー帰宅。ああ、こんなことになるなんてっ! 初めての場所でも果敢にバスを使っていた自分、あれば間違いなく青春だったんだなぁ。


 さて、そんなボゴタを経て我がホームタウン・カリにて2月9日稲作従事者を対象にしたおこめサミットを開催しました。場所はにぎやかな地区から一本はずれたHotel Now。日本人出張者がカリに滞在するときもお願いするホテルです(会場費、値切ってくれてありがたい・・・)
今回のミッションは3つ。
①情報共有と学びの機会: 地域の稲作(米粉)従事者同士が集まることで新しい技術や耕作方法、病害虫や気象に関する情報などが交換され意見交換すること。試食会含む。
②地域社会の構築:インフルエンサーや製粉業者、大学関係者も招くことで横のつながりを得る。共通の経済活動を共有することで、コミュニティ全体を結束し協力関係を強化する。
③市場情報の収集: 稲作従事者の市場動向や需要の変化をアップデートし、自らの経営戦略を見直すほか共通の課題や問題がある場合のプラットフォームとなること。共同で解決策を模索する。
今回は地場大手精米企業Blanquita, 製粉企業Pampa SAS, 国立バジェ大学, グルテンフリースイーツパティシエ二名、地場健康食品店、稲作研究者、製粉企業INDACOLブガ市担当職員が参加しました。


第一セッション:まず最初に、本プロジェクトの概要説明及び、なぜおこめが重要なのか(釈迦に説法ですが)、稲作従事者が連携してムーブメントを起こすことはできるのか? なぜ、公立学校給食にグルテンフリー食材がないのか? 
第二セッション:稲作業界の未来予想図のディスカッション。2030年の米国産コメ輸入関税撤廃に向けて、どのような競争力獲得がカギとなるか? また、輸入に依存する小麦粉と比較して地産地消が叶う米粉が普及しない原因はどこにあるのか? 子供たちへの農業教育のために、絵本や歌を通じた普及活動は有効か? あくまでアイディア募集の為のブレインストーミングと思われたものの、意気込み満点の参加者たちより、どんな稲作プロジェクトを実現できるか熱い議論に発展です。稲作業界の未来を予想し、今後の展望を共有しました。ほぼ全員初対面でしたが、この時点ですっかり打ち解けて楽しい雰囲気に。

第三セッション: 米粉食品試食会。それぞれの店舗や自身で製造販売するグルテンフリースイーツを同業者全員で試食。
おこめのシフォンケーキ(あんこ)、せんべい、きなこ餅、おこめのアレパ、米粉唐揚げ、にんじんとナッツのケーキ、ピザ(サラミ、ハワイアン、生地のみ)、おこめのポンデケージョ、ワッフル、バターパン、米粉クッキー、全粒粉おこめパン、全粒粉おこめケーキ、おこめのブルーベリーケーキ(シュガーフリー)、おこめのハーブフォカッチャ、米粉食パン(全粒粉)、米粉ミニパン…。これだけの米粉スイーツがそろったのはバジェデルカウカ県でも初めてなのでは? たくさん話したいけどこっちも食べたい、口が忙しいっ!

 
またそれぞれの参加者が使用する材料の選び方や米粉食品の特性について説明。新しい食品に触れるのはワクワクします。
最初に登場したのは、シンプルかつクラシックな米粉パン。参加者たちは一斉にフォークを手に取り、真剣な表情で舌を使って王道のおいしさに挑戦しました。
次は、米粉ワッフルやポンデケージョ。Blanquitaの提供です。参加者たちは思わず写真を撮りながら美味しさと芸術を堪能しました。
そして、大詰めは甘いサプライズ。米粉を使用したブルーベリーケーキやクッキー、シフォンケーキが登場し、特にシフォンケーキはPampa SASいわく「これ、米粉使ってるの?甘さがしつこくなくって、めっちゃ軽い感じがする!」と興奮。扱いは難しいけれど、グルテンフリーでここまでできる!というヒントになったようです。

参加者たちはおこめと米粉の新しい可能性に驚き、舌の冒険は大成功!
次のワークショップ実施や田んぼの学校実施に向けた具体的な動きも確認できました。これからも新しい食材との出会いを楽しみつつ、笑顔で美味しく、エネルギッシュな時間を過ごしていけますように。


3時間近く盛り上がったサミットですが、最後は名残惜しく参加者同士で連絡先を交換し、次の再会を約束しました。私が一番感激するのはこういう瞬間。仕事を通じて、人と人をつなぐことができる。こんな素晴らしい瞬間はない、と思う。「もう、こいつらとやってられるか」と思うこともあるけれど、これが見たいからケロッと忘れて続けているんでしょう。よし、これからも頑張ろう!

余談ですが、自宅から食べ物を載せてお皿を運んだところ、ホテル側がまちがえてお皿を回収してしまった模様。あわてて連絡したところ見つかったとの連絡を受けて取りに行くと、山崎春のパン祭りにありそうな真っ白のお皿。確か持って行ったのはブルーのお皿だけど…と伝えましたが、「これしかないっ! これはホテルのロゴがなかったから、これっ! それ以外は全部ロゴあったから違う!」の一点張り。仕方なく持ち帰りました。しばらくこの山崎春のパン祭りを見るたびに、このイベントを思い出すでしょう。

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