フィケ繊維、知ってますか?

サッカー好きな人はピケはご存じとは思いますが、今回紹介したいのかフィケ(FIQUE)! 

コロンビアに自生する天然植物の繊維で、元はリュウゼツラン科の多肉植物。その強度と耐久性(ロープや紐の材料として広く使用されいるほか、農業用袋としてもポピュラー)、そして自然分解性(環境にやさしい天然繊維で、自然分解可能)で知られています。コロンビア版ジュート(バングラディシュ)と言えばわかりやすいでしょうか、編み物、カーペット、ランチョンマット、リュックサック、様々な種類の手工芸品等にも多用されていてバッグでも知られています。でも言わせてもらえば、買いたいと思えるバッグはほとんどない。誰かコロンビアの山口絵里子はおらんのかと吠えたいほど、どれもこれも代わり映えのしない製品が多く、お土産や人へのプレゼントでもほとんど買ったことはありません(私の定番はタグアアクセサリー)。ちなみに現在、当地では1万7,370トンのフィケが生産されているんだとか(当地経済紙アグロネゴシオ2024年7月18日木曜日付)。


 そんな中、7月7日農業開発省によると環境にやさしい農業実現というミッションの中で、コロンビアの約7万世帯の農業世帯向けにフィケ繊維の加工販売への奨励措置が発表されたそう。プラスチックや石油化学製品への依存を減らし、バイオガスや堆肥、有機肥料などの生産にも役立つとの意向を表明しました。


声明の中で強調されたことは、①フィケが分解性に優れ、堆肥化可能な繊維であること、②生ものはじめ用途を問わず様々な製品の包装用資材への加工に期待しているという点。確かに、エコフレンドリーで加工用途の広いフィケ。

織り方によって現代的にも伝統的なデザインにもなるし、カウカ県、ナリーニョ県、サンタンデール県、ラ・グアヒラ県、カルダス県、ボヤカ県などの小規模生産者はこの施策によって予算拠出が出ると思われます。フィケのデザインアイデアで、織物専門家の招聘セミナーや講義、協力隊の派遣など、日本との関わりも増えるかもしれないなぁ・・・と記事を読みつつ独り言ちた午後なのでした。

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