ボリビア・UAGRM大学のFVC講義に登壇しました!
2023年3月にボリビアのガブリエル・レネ・モレノ自治大学(UAGRM)において、JICA チェア「日本モデルによる企業管理」(ディプロマコース)が開講しました。
3月から約半年間のコースです。初年度も3時間講義をお預かりしコロンビアにおける米粉のアクティビティを例にフードバリューチェーン構築(FVC)についてお話しした懐かしい思い出。その縁で2024年3月実際に現地を訪れてセミナーも実施しましたが、今回のオンラインでは二度目の登壇となりました。楽しみだけど、2日間にわたり計6時間のセミナー・・・スライド枚数計85枚を最後のほうは獣じみて作成しましたが、まあそれもよし。初日から50人程度の学生さんが熱心に参加してくれました。
食品に限らず、一つの商品やサービスを産みだしながら生産から消費までの各ステージにおける付加価値の創出と持続可能性の向上について、双方向の議論は白熱。去年の教訓から必ず休憩はとろうと決意していたものの2日間結局ナシ。むしろ最後の締めまでたどりつけないほど、たくさんの発言を求める手があがりました。初日は消費者とのエンゲージメント強化、環境に配慮したサプライチェーンの構築やデジタル技術の活用方法についても具体例を交えた説明を実施しました。
2日目はケーススタディに重きをおき、「ボリビアの名物料理サルテーニャを日本で売るなら、いったいどこに、どのように付加価値をつけるのか?」をテーマにブレイクアウトルームを活用しながら話し合いました。具体的には損益分岐点を踏まえて、①どのような手段で販売するのか? 初期投資の比較(フードトラック、イベント販売、実店舗)、②日本人の関心をひくにはどうしたらいいのか? ③日本人向けのアレンジ、ユニークネス等・・・。
講義に参加した学生からは「日本人にどうアピールすれば、朝食に油っこいものを食べるのか(サルテーニャは朝食に多用)」など、面白い観点から議論はやまず、ケーススタディ後には持続可能な食品供給の必要性、将来のキャリアを考える上で食糧の安全保障というセクターについても話し合いました。学生さんにとって、FVCの現状と課題を理解し、次世代のリーダーとして成長できる機会となったらこんなに嬉しいことはありません。