「ブラジル関税ショック」—コロンビアコーヒーの黄金時代はじまる?

2025年8月、米国のカフェ業界を震撼させるニュースが飛び込んでいます。米国政府が突如、ブラジル産コーヒーに50%の関税を課すと発表。世界最大のコーヒー生産国ブラジルが“値上げ”を強制された瞬間、業界の視線は一斉に我らがコロンビアへ。SNSでは「#GoodbyeBrazil #HelloColombia」というハッシュタグまで登場し、まるでサッカーの南米予選のような盛り上がりを見せています。

◆ ブラジル vs. コロンビア、因縁のライバル

コーヒーの世界で、ブラジルとコロンビアは“南米の二大巨頭”。例えるなら、まさにサッカーのブラジル代表とコロンビア代表の関係です。ブラジルはプランテーションの大量生産とコスト競争で勝負してきた一方、コロンビアは「小粒でも香り高いアラビカ種」でプレミアム市場を切り開いてきた自負がある。ずっと「量のブラジル、質のコロンビア」と言われてきたのです。

ところが今回の関税措置で、状況は逆転。アメリカの輸入業者からすれば、「安いからブラジル」が通用しなくなった。代わりに浮上したのが「品質で選ばれるコロンビア」。

◆ 12億ドル市場が一夜にしてコロンビアに?

米国のコーヒー市場は年間数十億ドル規模。その中でブラジルが握っていたシェアの一部、約12億ドル(1,900億円)が“宙に浮いた”格好になっている。ニューヨークやロサンゼルスの輸入業者はすでにコロンビアの生産地に殺到。カウカやウィラの農園主たちは「電話が鳴り止まない」と嬉しい悲鳴をあげています。

◆ 追い風はチャンスか、それとも嵐か

もちろん、追い風は“準備のある者”にしか味方しないでしょう。大量生産できないコロンビアにとって、急激な需要増は諸刃の剣。輸送インフラの脆弱さ、港湾の混雑、そして農家への利益還元の仕組み—課題は山積みだ。

しかし視点を変えれば、これはコロンビアが長年目指してきた「量より質」「ブランドで勝負」を実現する舞台でもあるはず。単に“ブラジルの代わり”ではなく、「コロンビアだから選ばれる」存在になれるのか?

◆ ニューヨークのカフェで起きていること

すでに米国の都市部では面白い現象が起きている。ブルックリンの人気カフェでは、メニューに「ナリーニョ産」「トリマ産」と地域名を堂々と掲げ、「農園のストーリー」をセットで売り出している。客はただのカフェラテではなく、“小さな農園主の物語を味わう”ために一杯7ドル(!)を払うんですね(いやー、高い! 円にしてはだめ)

「ブラジルの豆より高い?いいじゃないか、物語込みの値段だ」とSNSで投稿する若者も増えている。まるでワインの産地を語るように、コーヒーの“出自”がクールな消費スタイルになりつつあるんでしょう。

◆ 黄金時代の幕開けか

歴史を振り返れば、コロンビアのコーヒーは常に「質はいいけど価格が高い」と言われ、量で攻めるブラジルの影に隠れてきたのかもしれません。だが、今や世界最大の消費国アメリカが「高くても欲しい」と言い始めている。まるで長年の控え選手が突然スタメンに抜擢されたかのような劇的展開!?

果たしてコロンビアはこのチャンスを黄金時代につなげられるのか? それとも一瞬のブームで終わるのか?

答えは、農園の畑の中で、港の倉庫で、そしてアメリカのカフェのカウンターで、これから少しずつ形になっていくはず。どうかコロンビアのコーヒーが、厳しいアメリカの市場で生き残っていけますように。

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