コロンビア中西部の地方都市(エヘ・カフェテーロ)が挑戦する新しい観光業
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南米コロンビアの中西部に位置するキンディオ県モンテネグロで、第6回「地方フォーラム~建設と農業~」が実施された。
コロンビア国内総生産(GDP)の19.1%に貢献するエヘ・カフェテロ地域で、国、県政府、同業者団体、民間部門そして学会が一堂に会し、アンティオキア県、カルダス県、キンディオ県そしてリサラルダ県を含むこの地域が持つ自然資源のポテンシャルを活用し、新しい観光業への挑戦を宣言した。
同地は生物多様性で知られ、例えばリサラルダ県にはロス・ネバードス、タタマ、オトゥン・キンバヤ動植物保護区といった国立自然公園、またウクマリ、ベルドゥン、リオネグロ、サンタ・エミリアの地方自然公園を有している。しかしながら観光業の収益が地域の農民や生産者に還元されることを保証するには、一部が利益を独占しない仕組みをつくる必要がある。
今回のフォーラムでは 「プラスアルファの観光業の新しい傾向」、「儲け重視の生産プロジェクト」、そして「持続できる交通メガプロジェクト」がこの4県の強みと指摘された。
フォーラムの開催にあたり全国県連盟の理事であるディディエル・タベラが述べたように、エヘ・カフェテロ地方は商業でコロンビア国内GDPの18.7%を、製造業ではGDPの27.1%を占める。
また、同地域のコーヒーの重要性をみよう。例えばカルダス県は60kgの袋換算で1ヘクタールあたり23.74袋のコーヒーを生産するが、これは全国平均の1ヘクタールあたり21.41袋を上回る。またキンディオ県は2021年にコーヒー総輸出量のうち90.3%を生産し、コーヒーを通じた観光客の誘致には有利な環境だ。
一方、過去5回実施されたフォーラムと同様、エヘ・カフェテロ地方では交通インフラが十分ではない。
「コロンビア人が抱える最も大きな負担は交通やインフラ整備のための資金調達である。私たちは地方の住宅事情を改善し、水道に投資し、そして真に偉大な企業家は田畑にいる生産者たちだということを忘れてはいけない」とカルダス県知事のルイス・カルロス・ベラスケスは述べた。
キンディオ県は面積・人口ともに全国最大ではないものの、1,845平方キロの面積に12の自治体と55,401人の人口を抱えており、国にとって決して軽視できる地方都市ではない。70%の貨物が南西部ブエナベントゥーラから国内に入り、そしてこの地方はコロンビア国内貨物の40%の陸路輸送を担う。
加えて、キンディオ県内の経済自由特区では14社が参入しており、県が徴収する付加価値税(IVA)の67%がそこで生み出されている。
コロンビア・プロドゥクティーバ(Colombia Productiva / 生産的コロンビア)の副会長であるラファエル・パラ・ペーニャは、この地方の農業の生産性を確保するため、技術支援、農民と市場の接続性、農業資源開発の強化に賭けるイニシアティブを生み出す必要性について話す。
同フォーラムで歓迎された提案の1つに、潜在的な観光客を特定しセグメント化、そして様々な価格の製品を生み出すことで、オンシーズンとそれ以外のオフシーズンの12か月に訪問者による負荷を分配し、高価値の観光業を保証するというものがある。具体的には高レベルの観光業の強化、観光業専門の人的資本の教育訓練への出資、農民と生産者の市場との接続性の保証、そして接続・運輸・競争力の向上である。
新しい挑戦がどう発展するのか、今後に注目が集まりそうだ。
コーヒーの高価格がいかに生産者たちの経済に変換されるか
ニューヨーク証券取引所での最近のセッションでは、コロンビア・ペソの価値低下に加えコーヒーのコロンビア国内相場が125kgあたり2,000,000ペソを超えたこともあり、米国や世界各地でのコーヒー相場の上昇傾向を顕著に示した。
全国コーヒー生産者連盟のロベルト・ベレス・バジェホ会長いわく、これはコーヒー生産者たちには朗報であり、また非常に正当化されうるものである。コーヒー生産は過去15年間収益性が低下しており、投資を回収する長いトンネルの中でついに見えたあかりでもある。
今週水曜日、乾燥パーチメントコーヒーの国内購入相場は2,093,000ペソに達した。先週金曜日の1,972,000ペソ、今週月曜日の1,997,000ペソ、火曜日の1,998,000ペソに続く上昇である。
ベレスによれば、これはコーヒー農家だけではなく彼らが耕作する地域の一般経済にとっても朗報である。なぜならコーヒー価格のダイナミズムは、600以上の自治体においてCOVID-19とともに到来した経済危機の回避にも寄与したからである。
主要生産者不足の兆候をうけ、ニューヨーク証券取引所でのコーヒー1ポンドあたりの価格は今週水曜日に2.32ドルに達した。その一方、ドルの為替レートも3,900ペソを超えて上昇している。
アナリストによると、このドル上昇と世界的価格上昇の影響により、コーヒー生産者とその家族はより福祉と公共サービスを求められるようになると見込んでいる。これは同時にさらなる投資と税収という効果も生み出す。
加えて、今回のコーヒーの高価格は、コーヒー生産者が貯蓄をし、将来価格や収穫量が下がった時のために備えるための余地を残すことになる。