カリの新名物「武士道ラーメン」を食す日

当地では戦前から日系移民の入植があり、現在でもバジェデルカウカ県パルミラ市及びカリ市を中心に二世、三世の同胞が暮らしている。その影響もあって和食へ親和性が高く、カリでは近所に数軒の日本食レストランがある。ただし、大抵が「ちょっとネットで調べて作ってみました」レベルの創作和食にとどまっているのが現状である。

そんな中、お洒落なレストランの多いカリ・グラナダ地区に新しいラーメン屋さんができた。その名も武士道ラーメン。ランチはラーメンとレモネードで15,000ペソ(約450円)、当地の相場では比較的良心的である。しかし、いつ通りかかっても、お客でにぎわう様子が一切ない。これは早々につぶれる(コロンビアは開店も早いが閉店も一瞬なのである。見切り千両)と危惧していると、南部に住む親しい日系人ファミリーの二世(日本居住経験があり、自分でもラーメンを作るほどの和食通)が「あれはな、合格やっ!」と太鼓判を押していた。それを聞いて、先日家族が話のタネにと寄ってみた。(筆者は日本にいてもラーメンを食べる習慣のない福岡県人である。牧のうどんとウエストが恋しい)。

奥行のある店内はしっかりと先客(コロンビア人)もいたらしい。QRコードでメニューを読み取り、店員を呼んで注文すると(感染防止なのに結局店員が来るのが御愛嬌)、10分程度で運んできたという(時間がかかることが多いこの国で珍しい!)。

お手製の焼豚、「Raices Chinas (中国の根っこ)」という名称で販売されているモヤシ、自作メンマ、ゆで卵、ねぎ、のりがのっている。ちぢれ麺をすすると、ありがちな「沸騰したお湯に麺を入れて、火を消して放置しときました」という代物ではなく、歯ごたえのある日本人好みの硬さであったという。スープに一瞬くぐらせ一気にすすると、醤油ベースの鶏ガラだしのうまみが口に広がり、「今まさにラーメンを食べている」と脳みそが歓喜にわいたそうだ。

筆者が何より嬉しかったのは、ほとんどの材料が輸入品ではなく現地で調達できていること。当たり前の話だけれど、栄養とはその土地の旬を食べることに他ならない。栄養素がどうとかPFCバランスがどうという前に、ヘルシーなんていう言葉が薄っぺらく感じるコロンビアの滋味にあふれた野菜を食べられるうちは、病気になるわけがないと信じている。

一杯のラーメンに宿る日本のレシピと当地の食材。少々のことではバタリと倒れない健康なカラダになれることは請け合いである。お立ち寄りの機会には、ぜひ。

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