コロンビア 天候不良によりコーヒー生産量4%低下と農業IoTの必要性

世界に流通するコーヒー豆はアラビカ種とロブスタ種であるが、当地コロンビアで栽培されているのは前者である。路上であっても、訪問先で出されるものであっても、コロンビアのコーヒーは心から温まる。スタバのように大きな紙コップを持ち歩くのではなく、エスプレッソのようなサイズでちょこちょこ繰り返し飲むのが当地の習慣である(ちなみにスタバは2022年現在ボゴタ、メデジン、カリに計33店舗あり)。またコーヒー地帯サレントで、舗装もされていない道なき道を進み探し当てたコーヒー農園で飲んだコーヒーは格別であった(そして、その農園でほったらかしで栽培されていたバナナも、これまで食べていたものと同じなのかと驚くくらい肉厚で滋味の濃い味だった)。

そんなコーヒー大国コロンビアで、全国コーヒー連盟(FNC)の統計によると、2022年1月~5月間の生産量は約450万袋にとどまり、前年比の約470万袋よりも4%少なくなっていることがわかった。あわせて、2022年初頭より減少傾向は続き4月の月間生産量は75万袋程度にとどまったほか、過去12ヶ月間(2021年6月〜2022年5月)のコーヒー生産量は1,240万袋に達し、前年の1,380万袋から10%減少している。

政府統計庁(Dane)が統計した第1四半期の国内総生産(GDP)のレポートでは、農業部門は△2.5%のマイナス成長となり、コーヒー部門は最も影響を受けたようだ。

その背景としては
①世界的な天候不順による作物不良
②反政府デモによる道路封鎖の影響が挙げられる。
集中豪雨により開花不良・軟弱生育がみられ、コーヒーの品質が低下した。これはコロンビアだけの減少ではなく、ブラジルのコーヒー生産も同様の生産量減少がみられている。また次に、90日間に一度発生する反政府デモによる全国規模の道路封鎖により物流が遮断されたことも大きい。(コーヒー地帯とコロンビアの輸出量の半数を抱えるカルタヘナ港湾までは陸路で約14時間の距離である)。

山岳地帯で雨がよく降り寒暖差があり、機械化が難しいコロンビアのコーヒー栽培。

気象データの予測や栽培管理のスマート農業の関心はFNCも高く、次期大統領が確実視されているグスタボ・ペトロ氏もマニフェストに農業インダストリーの強化を掲げている。コーヒー生産国として知られるコロンビアがベトナム、エチオピア、ブラジル等から頭一つ出るためには安定した生産量と高品質(スペシャリティコーヒー含む)で勝負するしかない。データ受信や発育予測のできる農業IoTサービスが、当地コロンビアで需要が増していくものと思われる。

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