WhatsApp(ワッツアップ)アプリでリーガルチェック・署名完結へ。
コロンビアの契約シーンでさらに弁護士レス・ペーパーレス進む。

当地経済紙Portafolio(2022/7/21付)によると、コロンビア北西部メデジンを本拠地とするソフトウェア開発会社Aucoは、WhatsApp(2019年9月時点で世界中で16億人ユーザーを抱えるチャットアプリ)を介して、契約書のリーガルチェック、署名及び署名者IDの検証、IPアドレス、場所の特定までを含む完全な法的文書の認証サービスを開始した。署名認証されたドキュメントは証明書とともに自動保存し、ユーザーに送信される。


法律社会のコロンビアで契約の意味は重い。訴訟に関する手引きにもなるため、顧問弁護士による数回のリーガルチェックを経て署名後も公証役場で公証人の前で認証するなど(婚姻と同じプロセス)、何度も手続きを減る必要がある。

その不便さがなくなり、全て親指で完結したら?


Aucoはコロンビアで初めて、弁護士レス・ペーパーレス電子署名サービスを開始しており(2020年11月設立。すでにチリ、米国、メキシコ、エクアドル、ペルーの6か国でもサービスを提供)、AIを利用して、ワッツアップ上で①自社法務部門の知識を集約したAIを短期間、低コストで構築、②自動作成された契約書を短時間でリーガルチェック、③電子署名、④自動認証されたものが双方に送信・保存されるシステムだ。2022年5月時点で6,479件もの契約書が同社のサービスによって締結されたという。


同サービスを利用するには、ドキュメント内容の把握、問題点の抽出、修正案の作成、確認のプロセスをAIに覚えこませる必要がある。つまり、該当職員(主に顧問弁護士)の頭の中に「チェックルール」として明確に存在している自社規定をそのままAIに移植し、短期間で育てることになる。モントーヤ社長は、「1枚紙を印刷するコストが200ペソ(約6円)と、高い顧問弁護士の月額報酬。このサービスはそれ以上の価値は十分にある」と胸を張る。


データベースAIの構築は世界的だが、全てワッツアップの新機能として使えるのは画期的である。(改めて、DXはコロンビアのほうが進んでいる部分もあると実感)。

個人的には「ネズミの数より多い」といわれているコロンビアの弁護士(約33万4,000人。日本は2019年3月時点で約4万人)の雇用にどう影響してくるのか、そして外国との契約交渉も、本サービスがどう翻訳・認証や国際法の根拠をクリアにしていくのか、目が離せない。

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