農業資材高騰 ウクライナ情勢の影響濃く

深刻化するウクライナ情勢を背景に、殺虫剤や肥料など農業に必要な生産資材の価格高騰が続いている。特に肥料はロシアとウクライナ両国からの輸出減少で価格が大きく上昇し、農業生産者の負担がかさんでいる。ただ、販売価格への転嫁にも限界があり、経営の先行きが見通しにくい状況だ。


当地で農産物の生育に必要な肥料の原料の一つ、リン・カリウムの大部分はロシアから輸入しており、調達先の変更は必至だ。ペソ安も重なり、コロンビアは苦境にある。


コロンビア農業農村計画ユニット (UPRA)の発表によると、2022年6月の月間農業資材用肥料と殺虫剤の価格は、前月比 0.65% 増となり、前年同月比 2.58% 増であることがわかった。平均月間価格の変動(UPRA)は 2022 年1月 5.5%、2月3.4% 、3月 2.0%、4月11.7%、5月6.1%、6月0.6%で推移している。


UPRAによると、2022 年1月~6月間で除草剤31.79%増、殺菌剤7.15%増、殺虫剤8.94%となった。

生産調整がしにくい野菜など生鮮食品の販売価格は需給動向で決まるため、資材価格の高騰が農家の所得減少に直結している。

コロンビアペソ安による輸入物価押し上げも重なり、政府が食料の安定供給に向けた支援策をどう策定していくのか注力する必要がある。

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