日本企業 アークエッジ・スペースが最先端人工衛星技術でコロンビア展開なるか
コロンビア農業の生産性向上を目的として、日本大使館と株式会社アークエッジ・スペース(本社:東京都千代田区、代表取締役 CEO:福代孝良氏)は国内での人工衛星利用を可能にするための調査に着手したと発表した(当地農業経済紙Agronegocio, 2023年1月7日付)。同社は「誰もが衛星によるビジネスが可能な未来を」をミッションに、あらゆる宇宙ニーズに応える事業モデルを推進している(2018年創業)。すでにルワンダで最初の人工衛星の打ち上げに成功しており、南米ではすでにチリとブラジルと協力を締結している。
同社は世界共通の課題である気候変動を前に、特にブラジルで森林破壊をせきとめた実績をもとにコロンビアでのビジネス開始に期待を寄せている。同社福代CEOは今回当地を訪問し、MinCiencias、Ideam、Agrosavia社と面談し、参入に向けて話を進めた。また同CEOによると、数年前までは治安の懸念からコロンビアを展開することに消極的であった。昨今の当地政府の治安回復に向けた努力が認められた成果となった。
加えて日本大使館も関わっている。貿易促進の観点から、農業のビジネス機会の拡大をうたっており、同社のコロンビア進出をサポートしている。高杉大使は今後アボカドやカカオの対日輸出を拡大したい方針だ。ただしそのためには産品の競争力と品質、認証を得るための継続的努力は必要である。
近年日本大使館のイニシアティブにより、日本大学、Fedegan, Agrosaviaと協力してコルドバでコロンビアの家畜に関する案件もキックオフしており、日本技術のスマート農業導入の進む2023年となりそうだ。