コロンビア産のエビが米国向け輸出証明書取得 鍵はウミガメ

コロンビア産のエビが米国向け輸出証明書取得 鍵はウミガメ

2023年9月1日、コロンビア水産養殖漁業局(Aunap)の発表によりコロンビアの米国向けエビ輸出の継続が正式決定した。2024年5月以降に正式に再開される見込みとなる。

今回輸出再開に向けた焦点となったのはウミガメの存在である。絶滅の危機が迫るウミガメはエビ漁船の網に混獲しやすく、TED(ウミガメ除去装置)を漁船に設置した上で、他の生物と重ならないように海にリリースする必要がある。これはコロンビアの環境保護法に則っているのではなく、米国マグナソン-スティーブン法(1987年)により、エビ漁船団が米国市場への輸出を継続するためにはTEDを設置しなければならない規定による措置である。この法律はもとはアメリカ近隣諸国のみを対象としていたが、1996年に全ての国家に対象が広げられた。この時、この法律は不当な貿易の制限であるとして反発したエビ漁獲国とアメリカとの間に貿易紛争が起きたものの、コロンビアは同法を遵守し、米国市場に自国のエビを輸出する道を選んでいる。

実際、米国海洋大気庁(NOAA)と米国国務省の代表者は、コロンビア北部のToluと、太平洋に面したコロンビアの主要港であるBuenaventuraで、エビ漁船を検査し、現在使用中の80%においてTEDが適切に作動し、米国が規定しているプロトコロに準拠していることを確認した。

ウミガメは通常、捕獲されて約90分間、呼吸をせずとも絶命しない。この装置は、カメが3~4時間の猶予時間に網から逃げられるようにすることを目的としている。

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