コロンビアの畜産が抱える問題 鍵は内需回復か

当地アグロ経済紙アグロネゴシオ(2024年1月12日付)によると、コロンビアの畜産部門が2024年に見据える重要課題として、①対中輸出総額増、②内需回復が挙げられることがわかった。

ブラジルなど他の地域の国々と比べてコロンビアの畜産価格は下落し続けており、中東への輸出は、「価格による競争優位性から、キロあたり約35セント(2023年11月)上回っている。しかし、近隣市場ではなくコロンビアが目指すのは胃袋の大きい中国市場であり、今後350万トンの輸出量を目指し、開拓を続けるという。

また、国内市場に関しては牛肉屠畜の増加も課題である。10月現在、枝肉重量は4.7%増加しているものの、今後も注力していく。

2024年のもうひとつの課題は、国内飲食業の業績不振と消費者の購買力低下である。2023年のCPIは9.28%増となり、年々約10%ずつ増えている。消費者はあらゆる商品で最も安いものを探さざるを得なくなり、他の食肉に比べて価格が高い牛肉には食指が動かない。
また、先週公表された地場銀行バンコロンビアの報告書によると、カード所有者の週間取引データによれば昨年半ば以降、レストランでの消費が減少している。家庭外での消費がレストランからファーストフード店へと移行する兆候があり、牛肉以外の肉類(主に鶏肉)など、原価の安さに貢献する肉類の好機となっている。

コロンビア牛肉のおいしさを内外にアピールするため、関係団体は展覧会や消費者向けの消費誘致を強化するという。

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